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岡本 直枝 個展 - 場のちから -

2022年2月14日(月)から26日(土)

​11時30分〜19時30分(最終日16時/日曜休廊)

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造形作家 岡本直枝は、染め、糸造り、織り、組み、フェルティングなどの技法を用いて、様々な素材のテクスチャーを駆使する事で、平面、立体の作品を制作します。


 “場のちから”とはその場に有る全てのもの、例えば光や風、水や大地などの自然、建物や道などの人工物、そして動物や植物などの生き物等々、全てのものが自由活発に共鳴し交差することで作り上がるもの、そして心揺らぐ一瞬の風景に潜む気配のようなものを意味します。そのようなものを現すために岡本は「風景」「時」「植物」の3つのモチーフを用いています。
まず「風景」は、“場のちから”に向き合い、心揺らすものを映し出そうと試みるものです。二つ目の「時」は、常に“場”と共にあります。葉が冬に落ちて土になると同様、人間の一手一歩が次の“場”を作る要素となります。この2つのモチーフは、織った布などをフェルトに埋め込む技法や、強撚糸を組む技法でタピストリー作品にしています。

 

 三つ目の「植物」は“場”に有るあらゆるものの中でも、今特に注視し、取り組んでいるものです。岡本の「植物」には様々な足や羽が付いています。それは植物一つずつが自立心を持ち旺盛に活動している様子の象徴です。また植物との間には何かの意識の交流の様なものを感じており、同じ生き物として繋がる事で、生きているかたちの表現になっている様にも感じています。主には、染めて細く糸状に裂いた麻を、針を使って組む事で面を張って行く技法で立体作品にしています。
 

 一瞬毎に生まれる新たな時空に人が投じていく物事を思う時、理屈ではない、全てのものと共に生きる一個として、その様な心の感触が道しるべなのではないかと、岡本は考えています。デザイナーとして、造形作家として物を作って来た岡本が、生きていく有り様を求めて制作して来た作品をご高覧頂きたく、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。 

いりや画廊学芸員 園浦眞佐子

岡本直枝 Naoe Okamoto

 

1978〜95年

日産自動車(株)デザイン本部勤務 
 

2002年

武蔵野美術大学大学院 修了
 

2012〜現在

女子美術大学 デザイン・工芸学科 非常勤講師
 

2005年より 個展多数

千疋屋ギャラリー、KANEKO ART TOKYO、巷房 他
 

 

2004年

- The World Meeting of Felt Art / ハンガリー入選
 

 

2011年

- The Nature of spirit / マドリッド、サラマンカ
 

 

2012年

- MINIARTEXTIL COMO / イタリア、フランス ntonio Ratti賞受賞
 

 

2013年

- Fiberart International / アメリカ Best in Show受賞
 

 

2017, 18年

- 日豪国際アート交流展 / シドニー、福岡
 

2019年

- MINIARTEXTIL COMO / イタリア招待展示

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