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蛭田 香菜子 個展

産毛のある彫刻たち

 

 

4月15日(月)~4月20日(土)​

11時30分〜19時30分|最終日:16時

蛭田香菜子2024

今回の展覧会では、自身のバックグラウンドになる彫刻との対峙から「一塊りとすること」について考えた。デッサンや塑造におけるアカデミックな造形では大きな流れを意識し、部分的な見方というものが排除されていくように思う。例えば髪の毛を一本一本描くのではなく、塊として捉える、モチーフの髪と皮膚も一続きに捉える。そのような見方で捉えた塊には、強い造形力があるといわれる。

 

私はこの彫刻の考え方が好きで、それをハンガーと布との関係に持ち込んでみた。ハンガーの素材と布の素材を別々に考えるのではなく、ハンガーにかかった布も針金でできているという作品《一塊りのバンガーと布》(2024年)を制作した。しかし、私が好きだと思っていたこの一塊りという考え方の作品化は、その彫刻の造形評価に対するアンチテーゼのようだという感想をいただいた。

 

そのように世界を捉えてみると、私の日常には、光を受け、キラキラとしている産毛があった。そこで、一塊りではない彫刻とドローイングについて考える制作を始め、「産毛をもった彫刻たち」というテーマで様々な彫刻を表現に展開することを意識的に取り組んだ。

蛭田香菜子

蛭田 香菜子 KANAKO HIRUTA

 

2016年

- 茨城大学教育学部情報文化課程生活デザインコース卒業

 

2018年

- 筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士前期課程 芸術専攻彫塑領域

 

2023年

- 公益財団法人河野文化財団令和5年度助成作家として採択

 

 

 

[個展]
2016年 

- 「蛭田香菜子 木彫展」(ギャラリーしえる/茨城県水戸市)
- 「鉄道枕木の可能性」(T+ギャラリー/茨城県つくば市)

 

2018年

- 「ハリツケ」(INFORM gallery/石川県金沢市)

 

2019年

- 「矮化_Dwarfing」(いりや画廊/東京)

 

2020年

- 「花柄」(INFORM Gallery/石川県)

 

2021年

- 「ハレとケ」(いりや画廊/東京都)

 

2024年

- 「蛭田香菜子個展『ケ』」(ギャラリーカフェSOMA /長野県木曽郡)

 

 

[グループ展]

 

2016年

- 「妖怪造形大賞」出品(モノノケ堂/香川県小豆島)
- 「みなとメディアミュージアム」出品(茨城県那珂湊市)
- 「Derby展 2016 立体部門」(GALLERY KINGYO/東京都文京区)

 

2017年

- 「1000枚ドローイング展(GALLERY KINGYO/東京都文京区)('18 '19 '23)

- 「風土の祭り」(常陸國總社宮/茨城県石岡市)
- 「草原小品展 立体の部」(GALLERY KINGYO/東京都文京区)

 

2018年 

- 「筑波大学 彫塑展」(湯島聖堂/東京都)
- 「芸大・茨大・筑波大卒業修了制作選抜展(東海ステーションギャラリー)
- 「いりやKOUBO作品展2018」(いりや画廊/東京都)
- 「新制作展」(国立新美術館/東京都)

 

2019年

- 一般社団法人美術家連盟「美術家のための支援事業」採択 展覧会 
- 「信濃の国 原始感覚美術祭2019 水の産土」(木崎夏期大学/長野県大町)
- 滞在制作による作品展示・パフォーマンス(以後'20'21)

 

2020年

- 「信州新世代のアーティスト支援事業next ネクスト」登録

 

2021年

- 作品展示「まつしろ現代フェスティバル2021」(長野県)

 

2022年

- 「信州新世代のアーティストnext展×KaNAM」(軽井沢ニューアートミュージアム/長野県)
- 「第17回境内アート小布施×苗市」(玄照寺/長野県)
- 「木曾ペインティングスvol.6 僕らの美術室」(旧田中邸、旧杉本邸、木曽郷土館、ギャラリーカフェSOMA/長野県)

 

2023年

- 「Avenir Ⅰ 2023」(GALLERY ART POINT/東京都)
- 「トライアル・ギャラリー2023」採択(伊那文化会館/長野県伊那市)

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