森田太初
Physical
身体の、身体的な、物質の、自然の
2月24日(月・祝)~3月8日(土)
11時30分〜19時00分[日曜休廊]
土曜・祝日:17時30分まで|最終日:16時まで
3月1日(土)15時~ レセプションパーティー/トークイベント(ゲスト:藤元明)
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僕の考える“彫刻”というものは実感つまり五体感覚(フィジカル)が最も重要である。
そもそもは少年期に禅やデカルトに強い影響を受けた思想思考から現在制作をしており、それはある意味仮想現実的作品制作に向かいそうな思考ではあるが、逆説的に今ある自分とそれを取り巻く事象をしっかり見つめなければ、頭でっかちなそれこそ薄っぺらな非彫刻的思考(非立体的思考)になってしまうと感じているからだ。
数年前から、山に入り僕とその家族が食べる肉を自分で取ることを考えていた。
これまで彫刻家として「死と消滅」をテーマに制作をしてきて、その間さまざまな動物の骨を手にし、さまざまな人や動物の死を体験し、さまざまな死生観を人と語り合ってきた。 自分が死を迎える時、それは宇宙が終わる時。
大きすぎるテーマを相手に悶々としながらも、毎日何かしらの動物の宇宙を奪って僕は生きている。しかもそのほとんどを他人にやってもらって、結果店先に並んだ商品としてのモノを食べているのだ。 これはなんだか気持ちが悪い、カッコつけて「死とは、、、」とか言っている場合ではないのだ。
結局最終的に「動物を取り肉を食う」同じ地球に生きる動物同士、つまり僕は僕を殺して生きていく覚悟が必要だと感じたのである。
ちなみに猟師になるにはいくつかの高いハードルがあり、それを乗り越えるのがこんなに大変なのかと1年半ヒーコラ言っていたが、鹿を銃で撃つのは取り敢えずやめた。知り合いに「散弾銃だと半身を捨てることになるよ」と言われたからだ。そりゃ非道い、無しだな。
森田太初
森田 太初 TAISYO MORITA
1979 メキシコへ移住
1982 帰国 埼玉にて育つ
1997 中央大学法学部法律学科 退学
2001 東京藝術大学美術学部彫刻科 卒業
2003 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻 修了
2006 同大学院博士後期課程 修了 美術博士号第164号取得
2009 日本工業大学付属駒場高校 非常勤講師 ~2010まで
2010 東京藝術大学美術学部彫刻科 非常勤講師 ~2016まで
2017 東京藝術大学美術学部彫刻科 非常勤講師 ~2019まで
2023 埼玉県立越生高校 美術科 非常勤講師 現在
個展
2024 Japanese Deer Hunter in melbourne メルボルン IROHA
2024 猟師として資格を取った彫刻家
森田太初展 川越市 ギャラリールリロ
2022 森田太初展 「〜小用に住む狼〜」 鳩山町 Community Marche Gallery
2021 森田太初彫刻展 「ドーブツとボク」 川越市 ギャラリールリロ
2019 「森」森田太初彫刻展 台東区 いりや画廊
2017 森田太初彫刻展
〜Disappear 消滅してゆく〜 新宿 新宿眼科画廊
2013 森田太初 彫刻展 台東区 いりや画廊
2009 森田太初 彫刻展 in所沢 所沢 ミューズ ザ・スクエア
2008 森田太初x FROM1st. 展 辻堂 FROM1st.
2008 誕生 展 銀座 Live and Moris Gallery
2004 Taisho Morita Exhibition 青山 アルスギャラリー
賞歴
2018 「侵食」 第14回大分アジア彫刻展 入選
2015 「時空を超える」 神戸ビエンナーレ しつらいアート部門 準大賞
2012 「阿修羅豚」 川越トリエンナーレ 彫刻部門 優秀賞
2011 「朱い旗」 神戸ビエンナーレ しつらいアート部門 奨励賞
2006 「産卵」 野村国際財団 野村賞
2001 「天翔」 サロンドプランタン賞
論文
2006 博士論文「死生観に基づく彫刻表現」